三和製作菊全の打抜機にLRSインストールを施してきました。今回は3mm面盤上にPBSフイルムに貼り込みで1mm1500STを載せて更に1mm1500STカッティングプレートを載せての通常打抜き仕様としました。
今回の打抜機には最新の三和製作打抜機の最新機構のクワエ側クワエ反対側のバランス調整機構は付いていません。
何故なら非常にバランス刃も理解して技術的に非常に高レベルの会社様なので購入前に「必要か?不必要か?」の相談が有り私が「必要ない」とアドバイスしたからです。
別に付いていても問題は無いと考えていますが・・・基準で打抜機の平滑性を整える事に悪い事は有りませんから・・・
機構が付いている打抜機でも何台もPBSは導入実績はあります。
結果として1mmの1500STでは無くPBSフイルム保護の板は0.5mm板の方が向いているとの判断に成りました。
◆LSRインストール手順
①三和製作製3mm面板上に1mm1500STを二枚載せて固定する。1枚は3mm面板上に貼り込むPBSシートの保護用で有る。しかし真ん中が浮き気味に成るので次回からは3.5mm面板上に保護用0.5mm板に1mm面板を載せる方が浮かないと判断。面板上にPBS抜型刃物保護用に0.18PETフイルムを貼り付ける。
②チェスを出しPBS用抜型をセットして裏返しPBSフイルムを置き保護板をセットして打抜機に挿入する。
③310g位の最大通紙寸法の板紙を通紙してバラつかない厚み9割位迄抜圧を設定する。後は面板PETフイルム上に板紙をテープ留めして0.01抜圧を上げて1回プレスを掛ける。少し切れだす迄0.01づつ抜圧を上昇させながらプレスを掛ける。
③切れだしたら切れだしたエリアのPBSフイルムにマジックで囲み斜線を引きカッターで切り1枚PBSフイルム剥がす。マス目刃跡が無いので簡単な作業に成ります。剥がしたら保護板を置いてチェス挿入して同じ抜圧でプレスして切れなく成る事を確認して0.01mm抜圧を上げてプレスをする。
④切れた個所が発生したら又③の作業を繰り返す。今回の打抜機では3回の作業で全て切れる事が出来ました。0.01mmの抜圧上昇で全く切れないレベルから全部切れたのです。クワエ側0.02mmPBSフイルム2枚とクワエ反対側左右エリアで1枚のPBSフイルムを剥がす作業でした。
⑤保護板下のPBSフイルムを取り出し3mm面板の上にクワエ位置を合わせテープ留めして2枚1mm面板を載せ固定して再度PETフイルム上に板紙をテープ止めして0.01下げて1回プレスして切れない事を確認する。この時にクワエ側操作盤側が切れたので更にPBSフイルムを剥がしました。
⑥剥がした状態で切れなく成る事を確認してから0.01mm抜圧を上げて全て切れる事を確認してPBSフイルムを離型紙を剥がし3mm面板に貼り込み終了です。
⑦半年毎のメンテナンスは3mmPBSフィルム付き面板上で切れるエリアのPBSフイルム1枚剥がしを進めて行けば簡単なメンテナンスとして行えます。
納品半月位の新台打抜機でクワエ側操作盤方向がPBSフイルム2枚分位抜圧が強かったのとクワエ反対側左右が1枚分位強いのを補正させて頂きました。
現在の三和製打抜機は抜圧をデジタル表示で0.001mmで調整出来ます。ハンドル回し方式1回転60分で0.2mm調節出来るタイプも非常に正確でデジタル表示も本当に正確で技術力の高さを感じます。PBSでもLRSでもオペレーター教育がデジタル方式でも0.01mm刻みで、ハンドル回しでも3分~5分(0.02~0.03mm)での抜圧上昇で教えています。そんな抜圧上昇の方法などオペレーターさんは思ってもいないのでビックリされます。それで全く切れないレベルから一機に全て切れる様に成る事が信じられないのです。その事が理解出来ずに難しい8割切れた所から40μや60μのムラ取りテープを貼る事がドウドウ巡りに成る事を理解して頂かなくてはなりません。
注)下の写真は今回のLRSとは関係は有りません。